2020年、初任給調査

産労総合研究所は先日、同社の会員企業および上場企業から一定の方法で抽出した3,000社を対象に実施した初任給調査の結果を公表しました。なお、今回の集計は締切日までに回答のあった355社について集計したもの。

(1)初任給の改定状況
2020年4月入社者の初任給を引き上げた企業は39.7%で、前年調査から10.9ポイント下回りました。2019年の初任給改定状況では、「引き上げた」企業が「据え置いた」企業を20年ぶりに上回る結果となっていたが、2年続いてとはなりませんでした。なお、引き上げた企業の内訳をみると、全学歴を対象に引き上げた企業は80.1%、一部学歴を対象に引き上げた企業は16.3%となっています。また、企業規模別に「引き上げた」企業の割合をみると、1,000人以上企業が53.7%、300~999人企業が41.4%、299人以下企業が31.2%となっており、企業規模が大きいほど引上げた率は高くなっています。

(2)学歴別初任給
学歴別の初任給は以下のようになっています。

(1)大学院卒
博士 232,623円(+1,318円)
修士 225,959円(+1,388円)

(2)大学卒
一律 209,014円(+1,042円)
格差あり
最高額 217,752円(+1,736円)
最低額 197,449円(+1,907円)

(3)短大卒・事務
183,308円(+1,259円)

(4)高専卒・秘術
191,943円(+1,821円)

(5)高校卒
一律 169,687円(+1,211円)
格差あり
最高額 181,527円(+1,925円)
最低額 168,287円(+1,824円)

(6)専修・専門技術学校卒
2年修了 186,490円(+1,866円)
3年修了 189,916円(+1,079円)

学卒初任給の設定は新卒採用においては重要な要素となりますので、こうした調査の結果も踏まえ、適切な初任給設定を行うようにしましょう。


産労総合研究所「2020年度 決定初任給調査の結果」
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/chinginseido/shoninkyu/pr2007-3.html

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