面接で聞いてはいけないことはありますか?

Q:

面接で聞いてはいけないことはありますか?


A:

本人に責任のない事項や本来自由であるべき事項(思想・信条)のような応募者の適正と能力に関係ない事項を面接で聞くことは避けることが望まれます


1.採用選考の基本的な考え方

日本の憲法では「職業選択の自由」が基本的人権の一つとして定めていることから、採用選考は以下の2点を基本的な考え方として実施することが重要です。
(1)「人を人として見る」人間尊重の精神、すなわち、応募者の基本的人権を尊重すること
(2)応募者の適性・能力のみを基準として行うこと

このうち、実務的には上記(2)がポイントとなります。労働者に求められる適性や能力については職種や職務の内容によって異なりますので、事業主は応募者からどのような事項を把握することが必要かという観点で採用選考を行うことになるでしょう。

しかし、本籍や出生地、家族の状況など「本人に責任のない事項」や思想・信条のような「本来自由であるべき事項」は、採用差別につながる恐れがあるとされています。詳細は以下に記載しますが、採用面接等の際にはこうした事項を質問したり、応募用紙に記入させるようなことは避けるべきでしょう。


2.採用選考時に配慮すべき事項
~就職差別につながるおそれがある14事項~
次の(1)~(11)の事項について、応募用紙(エントリーシートを含む)に記載させる・面接時において尋ねる・作文を課すなどによって把握することや、(12)~(14)を実施することは、就職差別につながるおそれがあります。

[本人に責任のない事項]
(1)本籍・出生地に関すること
(2)家族に関すること(職業・続柄・健康・地位・学歴・収入・資産など)
(3)住宅状況に関すること(間取り・部屋数・住宅の種類・近隣の施設など)
(4)生活環境・家庭環境などに関すること

[本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)の把握]
(5)宗教に関すること
(6)支持政党に関すること
(7)人生観・生活信条などに関すること
(8)尊敬する人物に関すること
(9)思想に関すること
(10)労働組合(加入状況や活動歴など)、学生運動などの社会運動に関すること
(11)購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

[採用選考の方法]
(12)身元調査などの実施
(13)全国高等学校統一応募用紙・JIS規格の履歴書(様式例)に基づかない事項を含んだ応募書類(社用紙)の使用
(14)合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施


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