職場に知的刺激はありますか?

質問11:

職場に知的刺激はありますか?


解説:

職場で勉強会を行う意義は、お互いに刺激し合えることです。また新入社員にとってもっとも辛いことは放置されることです。勉強会を行う意義はこうしたところにもあります。

4人一組のチームになって勉強会を行うのも良いと思います。全員をチームの一員として組み込み、「一人も放置」しないという会社からメッセージにもなるでしょう。

『こうすれば組織は変えられる!』という本には、会社の文化を変えることで、わずか1年半のうちに1000万ドルものコスト削減に成功した、コダック社の事例が紹介されています。

社員の学習を促すために、「学習リーダー」を育てたことが柱ですが、職場をまるで家にいるときのように快適に暮らせる空間とするよう努めたということです。同僚とともに活動を楽しみ、さまざまな経験を共有し、クリエイティブでいられるようにする、という具合です。

日本企業の職場は、概して堅苦しく、少なくともリラックスできる空間ではありません。言いたいことも言えず、人間関係も一筋縄ではいかず、それが生産性を落とす要因にもなっています。

それを変えるために、コダック社は学習の仕方自体を全員で学び合い、学習する文化を育てようとしたわけです。それが功奏し、職場の雰囲気まで自由になったのです。

学習する組織が誕生するための舞台は整った。全権を担った一人のCEOが頂点に君臨するピラミッド型の古いマネジメントスタイルは、力の共有、チームワーク、平らな組織、仲間同士の相互評価といった新しい力学へとその座を譲りつつある。

そもそも「学ぶ」ということには、命令系統とは対極にある、自由な雰囲気があります。参加者自身が努力し、学び合うような空間ならなおさらのことです。

知的刺激のある自由な雰囲気。組織はこれを目指す時期にきています。

参考図書:学習する組織(ピーター・M・センゲ)、人はチームで磨かれる(齋藤孝)


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