テレワークに関しては、最初の緊急事態宣言の際に多くの企業で導入されましたが、十分な準備なく踏み切った企業が多いことから、生産性低下など様々な問題が発生し、その後、取りやめる事例が続出しています。
一方で、これを新しい働き方の選択肢として継続・充実させる企業もあり、その対応は二極化しているのが現状です。
そのようにコロナがいくらか落ち着いた時期であってもテレワークを継続している企業では、徐々に生産性低下の問題は解消してきており、社員の満足度も高まっています。
本日は日本生産性本部の「第8回 働く人の意識調査」から、そうしたテレワークのいまを見ていきたいと思います。
(1)テレワークの実施率
22.0%→18.5%(△3.5ポイント)
(2)自宅での勤務で効率が上がったと回答した率
54.5%→63.3%(+8.8ポイント)
(3)自宅での勤務に満足していると回答した率
69.8%→77.5%(+7.7ポイント)
(4)コロナ禍収束後もテレワークを行いたいと回答した率
76.4%→80.4%(+4.0ポイント)
テレワークの実施率が低下する反面、業務効率、満足度は上昇し、結果として、コロナ禍収束後もテレワークを行いたいという回答が増加しています。
ここには2つの要因があると考えられるでしょう。
一つ目は、そもそもテレワークに向かない職種について、テレワークを取りやめたということ。そしてもう一つが、テレワークを今後の働き方の選択肢として位置づけ、その環境整備や業務改善を行ったということ。
特に二つ目の要因に関しては、それを行ってテレワークという働き方を実現できた会社と、そうでない会社の差は今後拡大し、結果的には社員の満足度や人材獲得力においても差が出てくることになるでしょう。
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斎藤社労士事務所 代表
人事労務コンサルタント・社労士 齋藤公博
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