「マイナビ 2025年卒大学生活動実態調査」の結果が公表されました。今回はこの調査の中から、主要な項目について見ていきましょう。
(1)3月初頭の内々定率は34.3%で昨年比大幅増(16.3pt増)
25年卒学生の3月1~3日時点での内々定率は前年比16.2pt増の34.3%
インターンシップの定義改正の影響もあり、一部では3月より前に内々定出しが行われた模様。
(2)内々定を保有したまま就職活動を継続する学生は前年比減の71.6%(前年比6.2pt減)
依然として7割を超える学生が就職活動を継続すると回答しており、3月以降が就職活動本番であるといえる。
(3)企業選択のポイントは「待遇面が良い」が最多、昨年1位の「社風・社員がよさそう」を逆転。
企業を選択するポイント(前年比)
22.8% 待遇面:給与、休日休暇制度含む がよい(△4.5pt)
22.6% 社風や働く社員がよい・よさそう(▼6.1%)
19.3% 安定性がある(△0.3%)
10.5% 福利厚生が充実している(▼0.9pt)
10.0% 社会貢献性がある(▼0.7pt)
昨年までの調査では「社風や働く社員が良い・良さそう」の項目が、2位以下に10ptほどの差をつけ1位でしたが、今年になり、待遇面への注目が高まっている様子が明らかになりました。
また、待遇面を重視する理由として「残業はできるだけしたくない、するとしても残業分の給料はすべて出る(みなし残業や固定残業による給与体制は避けたい)」といったような、長時間労働を嫌い、ワークライフバランスを重要視することで、無理なく長く働きたいという意見が見られたということです。
実際に企業側からは「初任給の額を気にして内定を辞退された」という声も聞かれており、今回の調査の結果と、現場での実感が一致している採用担当者も少なくないのではないと思われます。報道や各種調査によれば、初任給の引き上げ等が多くの企業で検討されている様子ですが、採用活動における競合先の動向をおさえること、また基本給だけでなく各種手当も含めた設計の工夫が必要となってくるでしょう。
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