厚生労働省では、毎年、長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署による監督指導を実施しています。今回、令和5年度に監督指導した結果の取りまとめが行われ、公表されました。
監督指導が実施された事業場は26,117事業場であり、そのうち21,201事業場で労働基準関係法令違反がありました。違反があった事業場は81.2%にのぼります。このうち11,610事業場(全体の44.5%)で違法な時間外労働が確認され、このうち実際に1か月当たり 80 時間を超える時間外・休日労働が認められた事業場は、5,675 事業場(違法な時間外労働があったもののうち 48.9%)でした。
そのほかの違反として、賃金不払残業があったものが1,821事業場(全体の7.0%)、過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの5,848事業場(全体の22.4%)でした。
厚生労働省は、今後も長時間労働の是正に向けた取組を積極的に行うとともに、11月の「過重労働解消キャンペーン」期間中に重点的な監督指導を行うとしています。自社に長時間労働がないか、長時間労働があるときには健康障害防止措置を実施しているか等、再確認をし、必要に応じ是正を進めていきましょう。
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