40代・50代の転職率上昇と背景にある転職による年収の増加

かつては30歳や35歳を超えた転職は難しいという話がよく聞かれました。しかし最近は40代以上でも転職という話を耳にすることが増えています。

本日はマイナビの「転職動向調査2025年版(2024年実績)」から最新の転職事情について取り上げたいと思います。

正社員の転職率は7.2%となっています。この数値は2019年に7.0%となって以来、新型コロナウイルスの感染拡大が進んだ2020年を除き、7%台で推移しています。今回注目したいのは性年代別の正社員の転職率であり、2023年と2024年の比較結果は以下のようになっています。

■男性
20代 13.6%→13.4%(△0.2ポイント)
30代 11.1%→9.5%(△1.6ポイント)
40代 5.9%→6.2%(+0.3ポイント)
50代 3.6%→3.6%(±0ポイント)

■女性
20代 12.7%→11.3%(△1.4ポイント)
30代 7.4%→6.4%(△1.0ポイント)
40代 5.1%→6.0%(+0.9ポイント)
50代 2.8%→3.3%(+0.5ポイント)

このように20代、30代の転職率が低下する一方で、40代、50代の転職率が上昇しています。

この背景には転職による年収増という傾向が見られ、男性の50代以外はすべて年収が増加するという結果となっています。

■男性
20代 +24.6万円
30代 +32.7万円
40代 +34.4万円
50代 △2.3万円

■女性
20代 +12.0万円
30代 +15.8万円
40代 +3.6万円
50代 +15.8万円

昨今のベアでは初任給上昇を受け、20代・30代の社員のみをベースアップするという事例も多く、40代以上の不満が高まっています。それも転職率上昇の一つの原因になっているかも知れません。40代以上は管理職として活躍している人材も多いことからその退職は組織に大きなダメージを与えることも少なくありません。改めて貢献度に見合った処遇の実現を通じた人材の確保定着が望まれます。


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