障害者雇用率は段階的に引上げ予定

従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を法定雇用率以上にする義務があります。

この法定雇用率は、障害者雇用促進法に基づき、労働者に対する対象障害者である労働者の割合を基準とし、少なくとも5年毎に、その割合の推移を勘案して設定することとされています。

現行の雇用率は、2018年4月からの雇用率として設定されており、2023年度からの雇用率を設定することになっています。

これに関連し、労働政策審議会障害者雇用分科会が開催され、その議題の中に「障害者雇用率について(案)(諮問)」が含まれていますが、分科会開催前に資料が公開されました。

その資料を確認すると、2023年度の法定雇用率について以下のように記載されています。

・令和5年度からの障害者雇用率は、2.7%とする。
・ただし、雇入れに係る計画的な対応が可能となるよう、令和5年度においては2.3%で据え置き、令和6年度から2.5%、令和8年度から2.7%と段階的に引き上げることとする。

なお、先の臨時国会で成立した障害者雇用促進法に基づき、2024年4月から、雇入れに必要な一連の雇用管理に対する相談援助の助成金が創設される予定であり、あわせて、特に短い労働時間(週10~20時間)で働く重度の身体障害者・知的障害者や精神障害者の実雇用率への算定が可能となるとされています。

正式にこの内容で決定した場合は、段階的とは言え大きな引上げになるため、法定雇用率を下回る企業は障害者雇用の強化を進める必要があります。


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