コロナの感染拡大による働き方の変化は、我が国の労働においても大きな転換点となりました。NTTグループが国内のどこでも自由に居住して勤務できる制度を導入すると発表するなど、リモートワークが今後の働き方改革の中心となっていくことが確実な状況となっています。
そうした働き方の変化が、従業員の意識にどのような影響を与えているのか。
パソナ総合研究所が実施した「第2回 コロナ後の働き方に関する調査」の内容を見てみましょう。「在宅勤務を行った結果、仕事と仕事以外の生活のバランスについての意識に変化はあったか」という質問の回答は以下のようになっています。
■全体
46.9% 仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった
11.3% 仕事の重要性をより意識するようになった
36.3% 変化はない
■20-29歳
59.6% 仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった
10.8% 仕事の重要性をより意識するようになった
25.4% 変化はない
■30-39歳
49.3% 仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった
12.2% 仕事の重要性をより意識するようになった
33.0% 変化はない
■40-49歳
48.0% 仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった
10.9% 仕事の重要性をより意識するようになった
34.4% 変化はない
■50-59歳
40.3% 仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった
8.8% 仕事の重要性をより意識するようになった
43.4% 変化はない
■60歳以上
37.7% 仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった
13.6% 仕事の重要性をより意識するようになった
45.0% 変化はない
「仕事以外の生活の重要性をより意識するようになった」という回答が全体では46.9%となっています。中でも20-29歳はその傾向が強く、59.6%が仕事以外の生活の重要性をより意識するようになったと回答しています。
その理由は、「家事や家族とのコミュニケーションに使う時間が増加したため(56.8%)」「自身や家族の健康面の意識が高まったため(53.7%)」が中心となっていますが、この結果は人事労務管理へ与える影響も大きくなりそうです。
残業や休日出勤、転勤などを避ける傾向は確実に強くなっていくでしょうし、在宅勤務ができない企業も敬遠される可能性が高まっていくと予想されます。
労働力人口の減少により採用難が進む中、企業も従業員の意識の変化に対応した施策の実施が求められます。
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