チームに「フィードバック機能」はありますか?

質問44:

チームに「フィードバック機能」はありますか?


解説:

『システム・シンキング』(前掲質問43)では、システムが「相互作用」「フィードバック」「調整」という三つの要素によって安定するとも説いています。

まずシステムを成り立たせているのは、すべて「相互作用」です。構成要素はそれぞれ独立しているわけではなく、つながって成り立っています。また、情報がきちんと「フィードバック」される機能を持っているか否かも、システムにとっては重要です。情報が還元されることによって、正しい状態に戻ろうとするのです。これのない組織はもはやシステムではありません。そしてもちろん、「フィードバック」を受けて「調整」する機能もなければ、組織は安定しません。

メンバーどうしが「相互作用」を起こさなければ、チームである意味がありません。悪く作用すれば「無責任体質」にもなりかねません。自然発生的に教育機能を移動させることがチームの前提条件です。

自分の作業や言動を何らかの形で評価したり、観察したりする「フィードバック」のシステムを持つこともチームならではでしょう。がんばっているメンバーに「がんばっているな」と声をかけたり、ミスしたメンバーにアドバイスしたり、置かれている現状について客観的に指摘したりといったコミュニケーションが日常的に行われてこそ、チームとしての価値があります。そういう会話すらないとすれば、そのチームはきわめて弱いはずです。

私たちは、自分で自分の状態にはなかなか気づけません。お互いに鏡の役割を果たせば、無理なく修正できると思います。

そしてもう1つチームとして「調整」、つまりアレンジや修正がフレキシブルにできるとすれば、そのチームは強力です。例えば個人が何かミスをしたとき、本人の問題だとして放置するのではなく、チームとしてフォローしてマイナスを最小限に抑える。これが「調整」です。あるいはこういう出来事を契機として、パターンや行動の微調整を図ればいいでしょう。

すでにサッカーの世界では、システム思考をせずにチームに加わることは不可能です。スター選手だろうと同じことです。モウリーニョ監督は次のように述べています。

チームを強くするのは、チームとしてプレーできる者だけだ。一人や二人の偉大な選手がいても、チームにはかなわない。偉大なチームとは、偉大な選手を抱えるチームではない。一丸となってプレーできるチームのことだ。それは、永続する決意をもって、試合中の重要な場面で全員が一つになって機能し、同時に動けることだ。

参考図書:学習する組織(ピーター・M・センゲ)、人はチームで磨かれる(齋藤孝)


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